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フィナステリド(プロペシア)をやめてよかった?迷ったときに知っておきたい判断ポイント

「フィナステリドをやめてよかった」──そんな投稿をSNSや口コミサイトで見かけ、不安になった経験はありませんか?

「自分もやめた方がいいのかも」と悩み始める一方で、「でもまた薄毛が進行したらどうしよう」と、決断できずにいる方も多いでしょう。

実際、AGA(男性型脱毛症)の治療薬であるフィナステリドは、多くの患者さまにとって“続けるかやめるか”の判断が難しい薬のひとつです。

なかには、ネットの情報だけを頼りに自己判断で中止し、結果として薄毛が急激に進行してしまったというケースもあります。

こうしたトラブルの多くは、「正しい知識が不足していたこと」や「相談する相手を間違えたこと」が原因です。

治療の効果は?副作用のリスクは?やめた後にできることはある?──こうした疑問に正しく答えられるのは、信頼できる医療の専門家だけです。

安易に「やめた方がいい」という意見に流されるのではなく、まずは自分の状態や希望に合った選択肢を知ることが、後悔しないための第一歩となります。

この記事では、フィナステリドをやめるかどうか迷っているあなたのために、判断のヒントをわかりやすく整理しました。

あなたにとって本当に必要な治療法や、安心して続けられる方法が見えてくるはずです。

「やめる」か「続けるか」だけが答えではありません。

医療機関だからこそできる、第三の治療法 があります。

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フィナステリド(プロペシア)とは?

フィナステリドは、男性型脱毛症(AGA)の進行を遅らせる目的で用いられる内服薬です。

髪の成長に悪影響を与える男性ホルモン(DHT)が作られるのを抑える働きがあります。

具体的には、DHTを作り出す酵素(5α還元酵素Ⅱ型)の働きをブロックすることで、髪の毛を細く弱らせる原因を防ぎ、薄毛の進行を食い止めるとされています。

服用は1日1回で、通常は6か月以上の継続服用が推奨されており、効果を持続させるためには長期的な使用が必要です1

「フィナステリド(プロペシア)をやめてよかった」という人の理由はおもに4つ

フィナステリドをやめてよかったと感じる背景には、経済的な負担や副作用への不安など、具体的な理由があります。

ここでは、とくに多く挙げられる4つの理由を詳しく見ていきます。

①金銭的な負担を減らすことができた

フィナステリドは自由診療の扱いとなるため、治療を継続するには毎月数千円から一万円前後の薬代がかかります。

しかも、効果を維持するには継続服用が前提とされており、数年単位で見るとかなりの出費になります。

服用をやめることで、金銭的なプレッシャーから解放されたという声もあります2

②副作用への心配から解放された

フィナステリドには、性機能障害(リビドー減退、勃起不全、射精障害など)や抑うつ症状、肝機能への影響といった副作用の報告があります。

さらに、一部では投与中止後も性機能障害が持続するケースもあり、副作用のリスクに対する不安から服用を中止する人も少なくありません3

③治療の効果に対する焦りや不安がなくなった

フィナステリドの効果は個人差が大きく、数ヶ月では目に見えた変化が出にくい場合もあります。

「半年以上飲んでいるのに効果が出ているのか不安」と感じる人も多く、そうした不安や焦りが治療のストレスにつながることがあります。

服用をやめることで、精神的に落ち着いたという声も見られます4

④自分に合った治療を見つけられた

フィナステリドの服用をやめたことで、副作用への不安や内服の負担がなくなり、他の治療法に目を向けることができたケースもあります。

最近では、注入治療や再生医療といった選択肢も増えており、自分に合った方法を探すために一度内服をやめる判断も合理的といえます。

なかでも、幹細胞の培養上清液を用いた再生医療は、副作用が少なくナチュラル志向な治療法として注目されています。

自由診療であるため慎重な判断は必要ですが、これまでの治療で効果や安全性に不安があった方にとって、新しい選択肢のひとつとして検討されることが増えています5

AGA治療(薄毛治療)のやめどきとは?一生続ける必要はあるの?

AGA治療は効果を維持するために継続が基本とされていますが、「本当に一生続ける必要があるの?」と疑問を持つ方も少なくありません。

実際、治療の経過やライフスタイルの変化によって、中止を検討するタイミングが訪れることもあります。

ここでは、フィナステリド(プロペシア)をやめるかどうかを考える際のチェックポイントを紹介します。

フィナステリド(プロペシア)をやめるか検討するときのチェックポイント

服用を一定期間続けても効果が見られないとき

フィナステリドは、効果の発現まで通常6か月以上の継続服用が推奨されています。

しかし、一定期間続けても効果が実感できない場合、無理に治療を続けることは推奨されていません

ご自身の状態や希望に合わせて、無理なく治療方針を見直すことも選択肢のひとつです。

当院では、医師とじっくりご相談いただきながら、よりご納得いただける治療プランをご提案しています6

副作用で日常生活に支障が出ているとき

フィナステリドには、性欲減退・勃起機能不全・抑うつ症状・肝機能障害などの副作用が報告されています。

副作用の発生割合は、5%未満と決して多くはありませんが、中には、投与を中止しても症状が持続するケースもあるため、日常生活に支障をきたしている場合には、医師と相談の上、服用の中止を検討することも必要です7

妊活を予定しているとき

フィナステリドは、精液中に極微量ながら成分が移行する可能性があり、妊娠中の女性への影響が懸念されています。

妊活を控えた男性は、パートナーへの影響を考慮し、服用を中止する選択が検討される場合もあります8

金銭的な負担が大きいとき

フィナステリドは保険適用外の自由診療であるため、治療費は自己負担となります。

また、継続的な服用が必要な治療のため、費用面で不安を感じる方もいらっしゃいます。

医師と相談しながら、無理のない形で治療の継続や今後の方針について検討することをおすすめします9

治療の目標を達成できたとき

AGA治療は、進行の抑制や現状維持をおもな目的としています。

満足できる改善が得られた場合、効果を確認しながら継続の必要性を医師と一緒に検討していきましょう。

必要以上に治療を長引かせるよりも、現状を維持する方法を考えることも大切です10

フィナステリドが効く薄毛のタイプ

フィナステリド(プロペシア)は、すべての脱毛症に効果があるわけではありません。

この項目では、おもな脱毛症について、フィナステリドが効くかどうかをわかりやすくまとめます。

フィナステリドが効く薄毛

①男性型脱毛症

フィナステリドがもっとも効果を発揮する脱毛症です。

男性ホルモン(DHT)の影響で起こる進行型の脱毛に対し、フィナステリドは脱毛の進行を抑制する効果が認められています11

②退行性脱毛

退行性脱毛とは、加齢に伴う自然な脱毛変化を指します。

DHTの関与が完全には否定できないため、一部ではフィナステリドが効果を示すケースもありますが、確立した治療対象ではありません

フィナステリドが効かない薄毛

①円形脱毛症

円形脱毛症は、髪の病気ではなく「自己免疫疾患」と考えられています。

遺伝・免疫・ホルモンバランスなど複数の要因が絡み合い、体の免疫システムが誤って毛根を攻撃してしまうことで発症するとされています。

そのため、男性ホルモン(DHT)に作用するフィナステリドは、円形脱毛症の治療には効果がないとされています12

②牽引性脱毛症

髪の毛を長期間強く引っ張ることによる脱毛で、男性ホルモンとは無関係です。

フィナステリドによる効果は期待できません

生活習慣や髪型の見直しが中心の対応になります。

薄毛のタイプフィナステリドの効果
① 男性型脱毛症(AGA)
② 退行性脱毛△(効果が期待できる場合も)
③ 円形脱毛症
④ 牽引性脱毛症

フィナステリド(プロペシア)のメリット

フィナステリド(プロペシア)は、AGA治療の中でも広く使われている内服薬です。

この項目では、フィナステリドのおもなメリットとデメリットを表にまとめたうえで、それぞれ簡単に解説していきます。

メリットデメリット
効果AGAの進行を抑えることができる効果を実感できない場合がある
費用1回あたりの治療費が安い長期継続でトータルコストが高くなる
利便性比較的手軽に始められる6か月以上の長期で継続する必要がある
治療目的科学的に効果が証明された治療法AGAを完治することはできない

AGAの進行を抑えることができる

フィナステリドは、AGA(男性型脱毛症)の進行を遅らせる効果が科学的に証明されています。

DHT(ジヒドロテストステロン)という男性ホルモンを抑制することで、髪の成長サイクルを守り、脱毛の進行を防ぎます。

ただし、あくまでも「進行を遅らせる」薬であり、発毛を促す薬ではないことを理解しておく必要があります13

1回あたりの治療費が安い

AGA治療の中では、フィナステリドは比較的コストパフォーマンスの良い選択肢です。

1日1錠の内服で治療でき、費用は月々数千円から一万円程度が一般的です。

ただし、長期的に服用を続ける必要があるため、トータルコストが高くなる点には注意が必要です。

比較的手軽に始められる

内服薬なので、外用薬や施術に比べて手軽に治療を始められる点も魅力です。

クリニックで診察・処方を受けた後は、毎日1錠を服用するだけで治療が継続できます。

ただし、毎日欠かさず服用を続ける必要があること、副作用リスクもゼロではないことはしっかり認識しておくべきです。

フィナステリド(プロペシア)のデメリット

効果を実感できない場合がある

フィナステリドは、男性ホルモン(DHT)が関与する脱毛には効果を示しますが、すべてのAGA患者に対して必ず効果が出るわけではありません。

とくに、脱毛の進行がかなり進んでしまったケースでは、目に見える改善効果が得られないこともあります。

6か月以上の長期で継続する必要がある

フィナステリドは、短期間の服用では効果を判断できません

通常、効果の確認には少なくとも6か月以上の継続服用が必要とされています14

さらに、効果を維持するためには、その後も継続的な内服を続けなければならない点も大きな負担になります。

AGAを完治することはできない

フィナステリドの主な作用は、AGAの「進行を抑えること」です。

つまり、薄毛を完全に治す(完治させる)薬ではない点を理解しておく必要があります。

服用を中止すれば、また脱毛が進行するリスクがあるため、効果を維持するには継続治療が前提となります15

フィナステリドを服用する場合の注意点

フィナステリド(プロペシア)はAGA治療に効果的な薬ですが、安全に使用するためにはいくつか注意点があります。

①正しい服用方法を守る

フィナステリドは、1日1回、決まった時間に服用することが推奨されています。

飲み忘れた場合でも、2回分をまとめて服用することは避け、次回から通常通り服用を続けましょう16

②服用時の注意点

服用開始後、効果が現れるまでに数か月かかるため、すぐに効果を求めないことが大切です。

また、自己判断で服用を中止・再開するのではなく、必ず医師の指示に従うことが基本です17

③対象外の疾患には使用しない

フィナステリドは、男性型脱毛症(AGA)以外の脱毛症には効果がありません

たとえば、円形脱毛症や牽引性脱毛症・加齢に伴う自然な脱毛には適応されないため、注意が必要です。

医師の診察を受け、正しく処方を受けることが大切です18

④女性や未成年は使用禁止

フィナステリドは、女性(とくに妊婦)や未成年には禁忌とされています。

妊娠中の女性が薬剤に触れるだけでも、胎児(とくに男子)の生殖器発育に影響を及ぼす可能性があるため、厳重な注意が必要です19

既往症がある場合は医師と相談する

肝機能障害のある人や、他に治療中の疾患がある場合は、服用前に必ず医師へ相談しましょう。

フィナステリドは肝臓で代謝されるため、肝機能に問題がある場合はとくに注意が必要です20

フィナステリド(プロペシア)の長期服用による影響

フィナステリドはAGA治療において長期服用が前提となる薬ですが、続けることで起こり得る副作用や変化についても理解しておくことが大切です。

ここでは、長期服用によって考えられる影響を4つまとめます。

性欲減退などの性機能への副作用

フィナステリドの副作用として、5%未満の割合で、性欲減退・勃起機能不全・射精障害など、性機能に関する症状が報告されています21

また一部では、服用中止後もこれらの症状が持続するケースもあり、長期服用によるリスクとして注意が必要です。

肝臓などへの影響

フィナステリドは肝臓で代謝される薬剤であり、まれに肝機能障害が起こることが報告されています22

そのため、肝臓に持病がある人や、血液検査で異常を指摘されたことがある人は、とくに注意して服用する必要があります。

副作用初期の一時的な脱毛

フィナステリド服用開始後、一時的に脱毛が増える現象(初期脱毛)が見られる場合があります。

これは、髪の毛の生え変わりサイクルが正常化する過程で起こると考えられており、通常は数ヶ月で落ち着くとされています。

心配になりがちですが、治療の失敗ではなく一時的な反応であることを知っておきましょう23

長期服用による効果の減少

フィナステリドは長期使用で高い効果が得られることが知られていますが、数年単位で服用を続ける中で効果が緩やかに減少する場合もあります。

とくに加齢や個人の体質変化により、薬剤の効果が弱まることがあるため、定期的に効果を評価し、必要に応じて治療方針を見直すことが大切です24

フィナステリド(プロペシア)をやめない方がいいケースもある

フィナステリド(プロペシア)は、正しい知識を持って服用を続けることが重要です。

ここでは、やめるべきではない代表的なケース3つを紹介します。

①自己判断で服用をやめようとしている

副作用が心配だったり、効果を実感できなかったりすると、自分の判断だけで服用を中止してしまいたくなることがあります。

しかし、自己判断で治療をやめると、せっかく抑えていたAGAの進行が再び始まる可能性があります。

必ず医師に相談し、治療の継続や中止を慎重に判断することが大切です25

②服用を始めてから半年経っていない

フィナステリドは、効果を実感するまでに最低でも6か月程度の継続が必要です26

短期間で効果を感じられないからといって服用を中断してしまうと、本来得られるはずだった改善効果を逃してしまうかもしれません。

半年間は焦らずに治療を続けることが推奨されています。

③個人輸入に切り替えようとしている

フィナステリドは海外から個人輸入することも可能ですが、品質管理や偽造品リスク、適切な服用管理が保証されないため、自己判断で個人輸入品に切り替えるのは非常に危険です。

医療機関を通して処方を受けることで、薬の品質と安全性、そして副作用への対応体制も確保されます。

フィナステリドを途中でやめてしまった時のデメリット

AGAの進行が進んでしまう

フィナステリドを中止すると、抑えられていたDHTの働きが再び活性化し、AGAの進行が再開する可能性があります。

とくに、治療を始めたばかりの頃に中断してしまうと、髪の現状維持どころか、脱毛が一気に進行するリスクもあるため注意が必要です27

治療費が無駄になってしまう

フィナステリドは、効果が出るまでに数か月かかる薬です。

服用開始から十分な期間継続せずにやめてしまうと、それまでかけた時間や治療費が無駄になってしまうこともあります。

結果的に、効果を得られないまま費用だけがかかってしまうリスクを避けるためにも、焦らず一定期間は続ける意識が大切です28

フィナステリド(プロペシア)をやめても、AGAの再発を防ぐ方法

フィナステリドの服用をやめたあとも、適切なケアを行うことでAGAの進行を防ぐことは可能です。

ここでは、フィナステリド中止後に選択できる治療法を紹介します。

他のAGA治療に切り替える

外用薬

ミノキシジル外用薬が代表的です。

頭皮に直接塗布することで血流を促進し、毛母細胞の活性化をサポートします。

フィナステリドと異なり、男性ホルモンには作用しないため、副作用リスクが異なる点も特徴です29

PRP注入治療

自分の血液から血小板を高濃度に取り出し、頭皮に注入する治療法です。

血小板に含まれる成長因子が毛根に働きかけ、発毛や育毛を促進するとされています。

自己由来成分を使うため副作用リスクが低いのもメリットです。

培養上清液注入治療

幹細胞を培養した際に得られる上清液(サイトカインや成長因子を含む液体)を頭皮に注入する治療です。

直接毛母細胞に働きかけることで、薄毛の改善が期待される最先端の再生医療のひとつです30

自毛植毛

自分の後頭部などから健康な毛根を採取し、薄毛部分に移植する治療法です。

一度生着すれば、移植した毛は自然に成長を続けるため、半永久的な効果が期待できるのが最大の特徴です。

外科的処置が必要なため、リスクや費用面をしっかり理解して検討することが大切です。

LEDおよび低出力レーザー治療

LEDおよび低出力レーザーを使用して毛髪の成長を促進する治療法です。

髪を作り出す細胞を活発化させ、脱毛部位の改善や発毛・育毛を促します31

治療の継続が必要ですが、身体への負担が少ない方法として注目されています。

外用薬(ミノキシジル)注射治療
(PRP療法、幹細胞上清治療)
植毛手術LEDおよび低出力レーザー治療
内容ミノキシジル外用薬(1~5%)を頭皮に塗布成長因子や幹細胞上清など髪の成長を促す成分を注入し、発毛を促進
自毛を植毛し、後退部分などに新たな毛髪を定着させる髪を作り出す細胞を活性化させ、毛の成長・再生を促す
費用目安約3,000〜5,000円(1ヶ月)約10万円(1回)
※6回程度が目安
60万円〜350万円程度 (基本1回の手術で完了 )約2万円(1回)
※20回程度が目安
メリット・副作用が少ない
・幅広い世代が使える
・毛髪の再生力を高める
・毛髪を根本から改善
・手軽に始められる
・自然な仕上がりが期待できる・髪の成長サイクルを整える
・脱毛予防が期待できる
・副作用が比較的少ない
デメリット・効果が限定されており時間がかかる
・継続が必要
・針をさすことによる痛みや出血
・継続治療が必要
・術後のケアが必要
・施術による感染のリスクがある
・移植する毛が十分にない場合は治療が難しい
・頻繁に通院する必要がある
・高額な機器が必要な場合も

普段の生活でできるAGA対策を取り入れる

フィナステリドなどの治療だけでなく、普段の生活習慣を整えることもAGA対策には効果的です。

毎日の積み重ねが、将来の髪の健康を左右するといっても過言ではありません。

食事や運動などの生活習慣の改善をする

栄養バランスの良い食事や適度な運動は、髪の成長に必要な血流やホルモンバランスを整えるのに役立ちます。

とくに、良質なタンパク質、アミノ酸、ビタミンB群、亜鉛、ビタミンCなどを意識した食事が良いとされています32

また、運動はストレス軽減や血行促進にもつながり、間接的に抜け毛予防に役立ちます。

頭皮マッサージなどの自然療法で血行を促進させる

頭皮マッサージは、硬くなった頭皮をほぐし、血流を良くするシンプルなセルフケア方法です。

毛が立ちあがりやすくなる効果もあり、髪のボリュームアップ効果も期待できます33

指の腹を使って優しく揉みほぐすだけでも、頭皮環境を整える手助けになります。

市販のスカルプブラシなどを取り入れて、毎日の習慣にするのもおすすめです。

ウィッグを使用する

薄毛が進行している場合、ウィッグを活用することで、見た目のコンプレックスをカバーしながら生活を快適にする選択肢もあります。

最近のウィッグは自然なデザインが多く、医療用ウィッグなども選べるため、無理に治療を続けるプレッシャーから自分を解放する方法として考えてもよいでしょう。

フィナステリドをやめる・続ける|よくある不安と疑問を解説

AGA治療は始めたら一生やめられない、やめたらさらに薄毛になるというのは本当ですか?

AGA治療は、一生やめられないわけではありませんが、やめると再び薄毛が進行する可能性が高いのは事実です。

なぜなら、フィナステリドなどの治療薬は、AGAの進行を抑えているだけで根本治療ではないからです。

たとえば、服用を中止すると、抑えられていたDHTの働きが再び活発になり、元の進行ペースに戻ると考えられています。

そのため、治療を続けるか、他の選択肢に切り替えるかを慎重に考えることが大切です34

フィナステリドを服用して、満足する結果になった場合は服用をやめてもいいですか?

満足する改善が得られた場合でも、自己判断で急に服用を中止するのはおすすめできません

なぜなら、AGAは進行性の脱毛症であり、フィナステリドはその進行を抑えているだけだからです。

実際に、治療を中止すると脱毛が再開するリスクがあるため、医師と相談しながら慎重に判断する必要があります。

現状維持を希望するなら、服用を継続する選択肢も検討しましょう35

AGAを完治させる方法はないのですか?

AGAは、現時点では完治させる治療法は存在しません

治療の目的は、脱毛の進行を抑え、髪のボリュームを維持・改善することにあります。

進行を止めたり、ある程度発毛を促進することは可能ですが、完全に治すことは難しいため、治療は継続的なケアが前提となります36

一方で、幹細胞培養上清液の注入治療など再生医療の分野では、毛包や頭皮環境に存在する細胞そのものを活性化し、組織の修復や再生を促すアプローチが行われています37

これにより、内服・外用薬では難しい根本的な改善に近づけるため、将来的な毛髪の健康維持にも期待が寄せられています。

フィナステリドなどの内服薬を飲み続けても耐性はつかないのですか?

フィナステリドに関しては、一般的に「薬剤耐性」が生じるとは考えられていません

つまり、飲み続けても薬が効かなくなるというわけではなく、加齢や体質の変化によって効果を実感しにくくなる場合がある、というのが正しい理解です。

定期的に治療効果を確認し、必要に応じて治療方針を見直していくことが大切です38

フィナステリドをやめたい場合、急にやめても大丈夫ですか?

フィナステリドは、急に服用を中止しても健康上の重大なリスクが生じる薬ではありません

ただし、服用をやめるとAGAの進行抑制効果は失われ、脱毛が再び進行する可能性があるため、やめるタイミングやその後の対策については、必ず医師と相談して進めるのが安心です。

治療方針を無理なく切り替えていきましょう39

まとめ

フィナステリド(プロペシア)は、AGAの進行を抑えるために広く使用されている内服薬です。

適切に使用すれば効果が期待できる一方で、副作用や長期継続による負担なども考慮する必要があります。

フィナステリドをやめるかどうかは、「効果が見られない」「副作用に悩んでいる」「ライフプランの変化があった」など、個々の状況によって判断が分かれます。

自己判断で中止するのではなく、必ず医師と相談しながら、自分に合った治療方針を見つけることが大切です。

また、フィナステリドを中止した場合でも、ミノキシジル外用薬や再生医療、生活習慣の改善など、ほかにもAGA対策の選択肢はたくさんあります。

焦らず、自分に合ったペースで薄毛対策を続けていきましょう。

参考文献

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