「髪は増えたけれど、なんだか体毛も濃くなった気がする…」
ミノキシジルを使った薄毛治療を始めた方から、こんな声を聞くことがあります。
効果を実感し始めた矢先に、思わぬ変化に戸惑う方も少なくありません。
薄毛治療には、ミノキシジルをはじめとした内服薬・外用薬、注入治療(メソセラピー)、植毛など、さまざまな選択肢がありますが、すべての方法が誰にでも合うわけではありません。
だからこそ、治療を始める前に、信頼できる専門家に相談し、自分に合った方法を見極めることが何より大切です。
この記事では、ミノキシジルによる体毛の増加に関する正しい知識と、髪の毛だけを増やすための治療法について、わかりやすく解説しています。
目次
体毛が濃くなる可能性のある薬「ミノキシジル」とは?

ミノキシジルは、もともと高血圧の治療薬として開発された成分です。
しかし、その使用中に「体毛が濃くなる」という副作用が報告され、やがて発毛効果があることが偶然発見されました1。
現在では、薄毛治療薬として世界中で広く使われており、「発毛を促す成分」としての効果が科学的に認められている薬のひとつです2。
治療には、頭皮に直接塗布する外用薬と内服薬の2種類があります。
なお、内服薬を使用した場合にまれに腕や顔など、頭皮以外の体毛が濃くなることがあるため、気になる方は医師と相談のうえ、ご自身に合った使用方法を選ぶことが大切です。
ミノキシジルの効果
ミノキシジルには血管を拡張する作用があり、頭皮の血流を改善することで、毛根に酸素や栄養が届きやすくなります。
その結果、髪を作るために必要な環境が整い、毛根の細胞が活性化されます。
この働きにより、髪の毛が細くなってきた方は太くしっかりとした毛に改善される可能性があり、脱毛が進んでいる方には新たな発毛を促す効果が期待できます。
薄毛の進行を遅らせるだけでなく、髪を「育てる力」を引き出す治療薬として、多くの方に選ばれています。

ミノキシジルの内服薬の副作用
しかし、冒頭にもお伝えしたとおり、ミノキシジル内服薬は、髪の毛だけでなく体毛も濃くなる可能性があります。
内服薬は体内に吸収された後、血液によって全身へ運ばれるため、全身の毛根に作用してしまうからです。
たとえば、ある研究では、ミノキシジルを内服した人のうち約15%に体毛が濃くなる「多毛症」の症状が現れたと報告されています3。
このように、ミノキシジルの内服は高い発毛効果が期待できる一方で、体毛の増加する可能性もあります。
ミノキシジルの外用薬

ミノキシジルの外用薬は頭皮に直接塗布して使用します。
薬剤を塗布した特定の部位にのみ作用するため、塗布した箇所以外の体毛への影響は少ないとされています。
日本皮膚科学会のガイドラインによると、男性型脱毛症には5%、女性型脱毛症には1%の濃度のものが推奨されています4。
フィナステリド・デュタステリドでは多毛症は一般的にみられない
AGA治療では、ミノキシジルのほかに、フィナステリドやデュタステリドが使用されることがあります。
フィナステリドとデュタステリドは、AGAの原因となるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑え、抜け毛の進行を抑える内服薬です。
毛髪の成長を直接促すミノキシジルとは作用が異なるため、フィナステリドやデュタステリドでは、体毛が濃くなる多毛症は一般的にみられません。
ただし、性欲減退や勃起機能障害、肝機能障害など、ミノキシジルとは異なる副作用が起こる可能性があります。
体毛への影響だけでなく、期待できる効果や副作用の違いも確認したうえで、自分に合う治療薬を選ぶことが大切です。
ミノキシジル・フィナステリド・デュタステリドの働きと、体毛への影響を整理すると、次のようになります。
◀ 表は左右にスクロールできます ▶
| 治療薬 | おもな働き | 体毛への影響 |
|---|---|---|
| ミノキシジル内服薬 | 血流を介して全身の毛髪の成長を促す | 体毛が濃くなることがある |
| ミノキシジル外用薬 | 塗布した頭皮を中心に発毛を促す | 内服薬より起こりにくいが、付着した部位の毛が濃くなることがある |
| フィナステリド デュタステリド | DHTの生成を抑えてAGAの進行を抑える | 多毛症は一般的にみられない |
ミノキシジルの服用で体毛が濃くなる確率は約15%

ミノキシジルの服用によって、体毛が濃くなる方は一定の割合で存在します。
ミノキシジルは血管を拡張する作用を持つ薬で、全身の血流に影響を与える可能性があります。そのため、頭皮だけでなく、腕や脚、顔などの体毛に変化が現れることがあります。
実際に行われた1,404人を対象とした研究では、約15.1%の人に多毛症(体毛の増加)が見られたと報告されています5。
このように、ミノキシジルによる体毛の増加はすべての人に起こるわけではありませんが、研究でも一定の割合で確認されている副作用の一つとされています。
男女の違い

参考文献
- 前田憲寿「第Ⅱ編毛髪再生医療の最先端・第3章 男性型脱毛症の治療」(『毛髪再生の最前線』株式会社シーエムシー出版、2020年)145ページ。
- 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版。
- Vañó-Galván, S., Pirmez, R., Hermosa-Gelbard, Á., Bhoyrul, B., et al. (2021). Safety of low-dose oral minoxidil for hair loss: A multicenter study of 1404 patients. Journal of the American Academy of Dermatology, 84(6), 1614–1621. https://doi.org/10.1016/j.jaad.2020.09.055
- 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版、2,769ページ
- Vañó-Galván, S., Pirmez, R., Hermosa-Gelbard, Á., Bhoyrul, B., et al. (2021). Safety of low-dose oral minoxidil for hair loss: A multicenter study of 1404 patients. Journal of the American Academy of Dermatology, 84(6), 1614–1621. https://doi.org/10.1016/j.jaad.2020.09.055
- Rossi A, Cantisani C, Melis L, Iorio A, Scali E, Calvieri S. Minoxidil use in dermatology, side effects and recent patents. Recent Pat Inflamm Allergy Drug Discov. 2012 May;6(2):130-6. doi: 10.2174/187221312800166859. PMID: 22409453.
- Jimenez-Cauhe J, et al. Characterization and Management of Adverse Events of Low-Dose Oral Minoxidil Treatment for Alopecia: A Narrative Review. 2025. PMID: 40142611.
- Peluso AM, Misciali C, Vincenzi C, Tosti A. Diffuse hypertrichosis during treatment with 5% topical minoxidil. Br J Dermatol. 1997;136(1):118-120. PMID: 9039309.
- Gupta AK, Hall DC, Talukder M, Bamimore MA.There Is a Positive Dose-Dependent Association between Low-Dose Oral Minoxidil and Its Efficacy for Androgenetic Alopecia: Findings from a Systematic Review with Meta-Regression Analyses. Skin Appendage Disorders.
- 治療名:幹細胞セクレトーム(臍帯由来)『ReGrowメソ』(実施2ヶ月目調査)│調査期間:2024年5月30日~6月24日│調査機関:自社調べ│調査方法:電話アンケート│回答者数:20名
- Petrenko Y, et al. “Comparison of Human Bone Marrow, Adipose Tissue, and Wharton’s Jelly Mesenchymal Stem Cells.” Scientific Reports. 2020.































薄毛の状態やお悩み、目指したい状態は一人ひとり異なるため、当院では同じ治療を一律に行うのではなく、患者様の状態に合わせて治療方針を決めています。




毛髪再生注射は月1回程度の治療が基本のため、仕事や日常生活と両立しながら通院していただけます。








